山本翁より

 文字には字源に基づいた成り立ちの定義があり、この法則による字画数に神秘的な霊位が存在します。そのため、文字の根本義である表意文字の成り立ちと定義を理解する必要があります。従い、略漢字の場合は字画数が異なるのは当然の結果です。
 現在、私達が日常使っている漢字で、教育漢字と言われる近年に作られた漢字以外の殆どは略漢字だと言っても過言ではありません。略漢字は元の漢字(表意文字)の俗字(簡単にする為に解かりやすく省略したもの)や誤字が元になっている場合が殆どです。これらは、漢和辞典をお引きになると解かりやすく説明があります。例えば、「実(みのる)」は新漢字では8画ですが、字源では「實」で14画ですから14で計算します。同様に、恵=惠、浜=濱、広=廣、黒、斎、斉、亀など注意が必要です。 
 また、姓名鑑定特有のものとして、ヘン・ツクリ・カンムリなどの部首と言われる部分は、一般の漢和辞典と画数のとりかたが違う場合があります。これは上述のように表意文字という考え方を強く意識しているためです。
 漢和辞典にはこのような部首についての説明もありますが、画数の数え方は漢和辞典により異なる説を唱える場合も多々有ります。また、山本式姓名判断では一部漢字に独自の画数を適用している場合もあります。
 なお、数を意味する漢字(一から十)は画数によらず、呼数を適用します。また、佐々木、野々村の「々」は同一文字の繰り返しとして画数をとります。より正確な鑑定の為には、漢字については漢和辞典(角川書店の「新字源」を推奨)で事前に調べられる事をお薦め致します。

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姓名判断とは

 姓名判断は苗字(姓)と名前の画数で占う学問です。姓名判断の元祖は熊崎式で、創始者の熊崎健翁が、昭和4年に基本原理を公表されています。当社は熊崎式をベースに改良を重ねています。
 熊崎式では、姓を漢字2文字、名を漢字2文字として、それぞれの漢字の画数の足し算によって、運勢を占っています。天格、人格、地格、外格、総格の五格で占います。当社は「格」という言葉は使わず分かりやすく「画」としています。
 天格には大きな意味はなく、以降はそれぞれが主運、基礎運、対人運、晩年運を表します。

 既にお気づきのように、漢字の画数をどう考えるのか、それが一番重要なポイントになります。熊崎式は昭和4年以前の考案ですので、漢字は全て旧漢字になります。新漢字で占うとか、新旧漢字を切り替えるというのは、熊崎式をルーツにしたものではないと考えます。
 更に、熊崎健翁は漢字の成り立ちに着目しております。即ち、元々漢字は表意文字で物や事の成り立ちを表現したものですから、辺やつくり等は省略はされているが、元来の意味というものがあり、その意味に基づいて画数を数えるべきという考え方です。
 その考え方の一部を下表で紹介しています。これが出来ていない姓名判断が結構ありますが、それは旧字と新字の区別ができていないのと同様に、修行が足りないのではないかと思います。

特殊な部首画数

部首名

意味と画数の数え方

例と姓名学での画数

さんずい


の意で4画

「江」は7画で数えます。
但し、「酒」は「さんずい」にあらず「とり(酉)」の字源で10画で数えます。

りっしんべん


の意で4画

「悦」は11画で数えます。

てへん


の意で4画

「打」は6画で数えます。

けものへん


の意で4画

「猛」は12画で数えます。
但し、「猪」は「いのこへん」

の字源で16画で数えます。

しめすへん


の意で5画

「福」は14画で数えます。

ころもへん


の意で6画

「裕」は13画で数えます。

たまへん


の意で5画

「理」は12画で数えます。

にくづき


の意が
あるものだけ6画

「育」は10画、「脇」は12画、「肝」は9画で数えます。
但し、「つきへん」と誤解されやすいので注意してください。
「勝」「服」 「有」の画数は通常と変わりません。

こざとへん


の意で8画

「陽」「隆」は17画で数えます。

おおざとへん


の意で7画

「郎」は14画、「部」は15画で数えます。

しんにゅう

 
の字源により7画

「辻」は9画で数えます。
但し、「樋」は「きへん」で15画です。

くさかんむり

 
の字源により6画

「藤」は21画で数えます。
但し、「敬」は「ぼくつくり」で旧字体を適用して13画です。

がつへん

字源により5画

「死」は7画、「残」「殊」「殉」は11画、「殖」は13画で数えます。

あみがしら

字源により6画

「罪」「署」「置」は14画で数えます。

おいかんむり

字源により6画

「老」は6画、「者」は10画で数えます。

鑑定画面への入力に関して

 山本式姓名判断の入力は、全て新漢字(現在、学校などで習っている漢字)をお使い下さい。旧漢字や俗字などで入力されるとエラーになる可能性があります。
 山本式姓名判断のルーツは熊崎健翁の姓名判断であり、この姓名判断ができた時代の旧漢字をベースに、漢字の意味成り立ち(=字源)に遡って画数算出をしております。
 入力される漢字については、新漢字・旧漢字・異体字(俗字など)にかかわらず同一漢字は全て同じ画数扱いとなっております。従って、入力の際には新字体で入力されても問題はございません。
 ごく稀に、新字体に対して旧字体が複数存在するものがあります。この場合は旧字体でご入力下さい。「わたなべ」さん、「さいとう」さんなどは注意してください。

漢字の書き方を変えても運勢は変わらない

 新漢字・旧漢字・異体字(俗字など)にかかわらず同一漢字は全て同じ画数扱いと説明しました通り、旧字や異体字に変えても、運勢は変わりません。
 運勢を変えるには、根本の漢字を変える必要がございます。この辺り、間違った知識の鑑定士さんが居られますのでご注意ください。

令和7年4月からの戸籍法改正(名前の読み仮名併記)について

 事の発端は、年金納付の情報が交錯しており、納めている筈の年金が記録されていないという年金問題です。漢字を正確に扱えるのは戸籍用のコンピュータシステムくらいで、その他のシステムでは、読み仮名で検索しています。読み仮名は戸籍にはなく、申請によるか担当者が勝手に入力しています。
 ところが人によって漢字の読み方は様々であり、同一人物に複数の読み仮名が振られているケースがあり、名寄せと呼ばれる作業が難航しています。特にキラキラネームなどは、一般の人には読めませんよね。

 そこで今回の法改正は、名前の基礎となる戸籍システムで読み仮名を登録して、名寄せ問題の解決を図ろうとするものです。
 特にご注意頂きたいのは、キラキラネームのような根拠のない読み方は、登録を拒否されることも起こりうるということです。「この読み方は何を参考にされましたか?漢和辞典にも見当たらないのですが。」と言われて困らないようにして下さい。勿論、当社は漢和辞典に載っている読み方で選名させて頂いております。